2017/03/15
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目次
無料副業セミナーで気付いた事
近年、様々な形のセミナーが増えてきています。
中でも注目を集めるのが「副業」系のセミナー。
年金に対する懸念や、会社の雇用に対する不安が付きまとう世の中。
年功序列型給与体系も保証されなくなってきました。
そこで登場するのが「副業」。
万が一の事態が起こった時に収入ゼロの状態にならないよう、複数の収入源を持とうというわけですね。
インターネットの普及により、ネットビジネス(インターネットを使ったネットビジネス)が我々の身近なものにもなってきました。
Youtubeに動画を投稿して収益を得るユーチューバーのほか、インターネット上で物やサービスを提供して稼ぐ人も増えてきています。
その流れの中でネットビジネスで一定の成果を上げた人たちが、副業セミナーを開催するようになりました。
東京・大阪・名古屋など都市圏では、毎週あるいは毎日のようにどこかしらでセミナーが行われています。
筆者もネットビジネスで収入を得たいと思い、何度も副業系のセミナーへ参加しました。
また、できるだけコストをかけずに稼ぎたいと考えていたので、基本的には「無料」と名のつくものに。
しかし、複数の無料副業セミナーへ参加してみて、ある現実に気付きます。
そこで今回は、筆者が無料副業セミナーで感じたことをシェアしたいと思います。
有料サービス・商品のための集客である
無料でセミナーを受けて、稼げるようになって、悠々自適の生活へ!
最初は、そんな夢のような想像をしてセミナーへ足を運びます。
しかし、「副業で月10万稼ぐ~」「不況時に有効な株式投資~」といった稼ぐ・儲ける系のセミナーのうち無料(または数千円まで)で受けられるものは、基本的に有料商品への入り口。
最終的には有料コンサルティングや有料ツールの案内で締めくくられます。
要は、無料セミナーは主催者や講師が提供したい有料商品を紹介するための集客の手段として行われるものなのです。
そういったセミナーは、受講者によっては嫌悪感を感じる人もいるでしょう。
Webサイトのバナー広告が嫌われるように、人は物を売りつけられることを不快に感じます。
無料と謳われていたものであればなおさらです。
私は、最初はたまたまそういうセミナーに当たってしまっただけだと思っていました。
しかし、数回それが続くことで現実が見えるわけです。
2度、3度と同種のセミナーに参加していくうちに、そういうものであることをはっきりと理解していきました。
基本的に、主催者側はボランティアでやっているわけはありません。
無料の副業セミナーとは、受講者に利益を与えることを第一目的として行われるものではなく、主催者側の儲ける仕組みの一部なのです。
ただ、誤解しないでいただきたいことがあります。
主催者側の利益のために行われていることであっても、有料商品を利用しても稼げないと言っているわけではありません。
有料商品を利用してくれた受講者が稼げるようになれば、それは主催者側の実績になります。
なので、悪徳業者でない限りは受講者が稼げるようになるためのサポートしてくれるものです。
ただ、私が最初そうであったように、無料副業セミナーに初めて行く人は、無料で稼ぐ方法を教えてもらえると期待して足を運んでしまうもの。
結果、行ってみてガッカリしたり、人によっては騙されたと感じてしまうのです。
無料で稼げるようになるんじゃなかったのかーーー!って。
今、無料の副業セミナーへの参加を検討しているあなたには、甘い幻想は捨てることをおすすめします。
講師の性別でアプローチが異なる
これまでの経験上、セミナー内での話の流れは講師の性別によって大きく異なっていました。
男性の講師の場合は、サービスや商品の部分公開など、その後の展開がある程度のイメージができるような流れです。
具体的で現実味の話に終始する傾向があります。
一方、女性の講師の場合は、感情を揺さぶるような流れで話が進む傾向にあります。
「素晴らしい未来が待っている」「一緒に頑張ろう」といった受講者に希望を与えるようなイメージです。
どうしてこんなに違うのだろう?と思って調べてみると次のことが分かりました。
心理学における男女のコミュニケーションの違いとして、男性は「解決」を女性は「共感」を重要視する傾向があると言われています。
男性の会話には、問題の解決を試みる、結論を出すことを優先させる傾向があります。
一方の女性は、男性と異なり会話そのものを楽しむもので、相手の感情に寄り添うことを主とするのです。
セミナー講師の話の組み立ては、この男女の性質の違いが表れているように思いました。
そうなると、受講するセミナーを選ぶときに講師の性別は重要です。
自分と合わない講師に当たると、以下のような印象を持って帰途に着く可能性があるのです。
男性が女性講師のセミナーを受講しても、「解決」に繋がる話がされないので意味を感じない。
女性が男性講師のセミナーを受講しても、「共感」できる話がされないので心に響かない。
私はこれまで、男性の講師の方のセミナーも、女性の講師の方のセミナーも受講してみました。
その中で、明らかに男性講師のセミナーの方が内容を受け入れやすく、案内されたサービスや商品を検討する気になっています。
一方の女性講師のセミナーは、考えを押し付けられているような感覚を受け、途中から話を聞く気が無くなることさえありました。
きっと、私には男性講師のセミナーの方が合いやすいのでしょう。
もちろん、これは私の経験上の話。
すべてのセミナーを受講したわけではないので、探せば私に合う女性講師のセミナーも存在するとは思います。
逆に、男性のセミナーでも合わない方はいるでしょう。
この男女の性質は必ずしも生物学的な性別で完全に分けられるものではありません。
男性でも共感を重視する人、女性でも解決を重視する人はいます。
あくまで全体的な傾向としては男女でこのような特性があるということです。
しかしながら、かなり高い確率で講師の性別による話の流れの差異を感じました。
もしかしたら講師側は意図的に、ターゲット(自分の顧客)としたい属性の人の心に強く響くような話し方をしているのかもしれません。
この男女の傾向は、参加セミナーを検討するうえで一定の参考にはなるかと思います。
ちなみに、副業セミナーは「個人」(または起業していても小規模)で実績をあげた方が開催している場合も多いです。
個人事業主が個人に対してコンサルティングを案内する目的のセミナーに、この傾向は強いように感じます。
答えは無いが行く意味はある
無料セミナーは、有料のサービスや商品の案内が目的。
そのため、稼ぐための具体的な手順などはセミナー内では基本的に明かされません。
概要や一般論を説明され、「どうすればよいのか」は有料。
稼ごうと思うのなら、お金を払ってくださいねということですね。
私は何度も無料の副業セミナーに参加してみましたが、基本的にセミナーで聞いた話だけでは稼げるようにはならないと感じています。
ただ、参加する意味がないのかと言えばそうとも言い切れません。
私は副業セミナーに行く際には、関係すると思われる情報をインターネットなどである程度リサーチしてから参加します。
そして、セミナーで語られる内容のほとんどは概要や全体像なので、ネット上で調べた内容と同じようなものである場合が多くありました。
「それならネットで調べさえすれば、わざわざ足を運ぶ意味ないよね?」
そう思われる方もいるでしょう。
しかし私は、有料商品を利用する意思が無くても、ある程度は参加する意味があると思っています。
理由は「リアリティを感じるから」。
インターネットで調べるというのは、無機質な情報を眺めているだけ。
書いてある内容を見て納得はするのですが、なんとなく印象が薄いというか、実感が伴わない面があるように思います。
しかし、副業セミナーに参加すれば、稼いだ人が目の前にいます。
彼ら彼女らから語られる内容は、ネット上の情報と同じことを言っていても、異なった印象を受けました。
ネット上の記事はどこの誰だかわからない人が書いたものも多いので、見方によっては信用できない無責任な情報に見えます。
しかし、セミナーで得られる情報は、講師が私たちの目の前に自分の姿を現して提供している分、信用度が増します。
また、質問する機会があれば、より詳細な情報や実体験をもとにした話を聞かせてもらうこともできます。
実際に稼いだ人が目の前にいて、自己紹介がてら実績を紹介されて、自身の体験をもとにして語られる。
稼ぐための具体的な内容は明かされない場合が多いですが、経験者から見聞きする内容はネットで得た情報よりも断然リアリティがあります。
ただし、もちろんリアリティさえあれば良いということではありません。
内容の検討・精査はしっかりする必要があります。
ここで言いたいのは、同じような内容の情報でも感じ方が違ってくるということ。
感じ方が違うと、自身の行動も変わってきます。
ネットの情報では行動を起こす気にならなかった私ですが、セミナー後にはしっかり行動してみる気になったこともあります。
それはセミナーでリアリティを感じて、モチベーションが上がったことが大きな要因だと思っています。
ちなみに、上で「ある程度は参加する意味がある」と「ある程度」という言葉をつけたのには意味があります。
セミナーに参加するばかりでなかなか具体的な行動に移せない人は、ノウハウコレクターと同じです。
いつかは、お金をかけずに楽にして稼げる方法が見つかると考えて、いつまでもセミナーを渡り歩いていては稼げるようにはなりません。
あくまでも、初期の段階でモチベーションを上げるために、数回参加してみるのは1つの良い経験になるだろうということです。
独学で挑戦してきて実感したこと
ここまで読まれた方の中には、筆者が無料副業セミナーに否定的だと感じられている方もいると思います。
正直、有料商品への誘導が目的だと気が付いた当初は、少なからず悪い印象を持っていました。
経験上、無料副業セミナーで案内される有料商品は数十万円するコンサルティング系のものが多く、ぼったくりに近いもののような印象を受けました。(※あくまで最初の頃の印象です)
また、それだけのお金を出して、結局稼げるようにならなかったらという恐怖もありました。
情報などの形の無いものにお金を出すことに対して、少なからず抵抗があったのでしょう。
ただ、独学で色々試してきたことで、少しずつ考え方が変わってきました。
「稼ぐためにはお金を使うことも必要」ということがわかってきたのです。
日本では「とにかく頑張ること」をよしとする風潮がまだあると思います。
マラソン選手ならまだしも、球技などスポーツの部活動でグラウンドを100周走らせる意味がどこまであるのでしょうか。
量についての理由を求めても、多くの場合その数字に合理的な根拠はありません。
しかし、理由を求めようものなら、単に嫌がっているだけ、ただの根性なしと見なされます。
少し極端かもしれませんが、「根拠はないけど頑張れば力がつく」という風潮の中で育てられてきた面はあるでしょう。
そのため、判断基準が「合理性<努力」となっている部分が少なからずあります。
私自身もそういう考え方をする傾向にはあると感じています。
でも、色々と挑戦してきた中で、「今の自分にできないことを誰かにやってもらう」「優先順位の高い事に注力する」といったことの重要さが少しずつわかってきました。
「自分の力だけですべてをできるように努力」したり、「すべてにおいて100点を目指す」ことを追い求めない考え方に変わっていったのです。
つまり、合理性に目が向き始めたということ。
そう考えると、セミナーの有料商品も決して悪いものではないと思います。
独学・自力で成果を出そうと思ったら、講師の方がすでに得ているノウハウを見つけ出すことから始めなくてはなりません。
でも、有料商品を利用すればその手間は不要。
少なくとも今現在は有効で、すぐに結果の出る可能性の高いノウハウを実践に移せるわけです。
コストは高くても、それを十二分に上回る金額が入ってくるのであれば、利用する価値はあるでしょう。
お金を使うことでスタートラインを上げられるなら、それはそれでアリ。
副業で稼ぎたいと思っている人の目的は「とにかく頑張ること」ではなく「稼げるようになること」のはず。
がむしゃらに頑張ることを何でもかんでも良しとしてしまうのは、好ましい事ではないのです。
中には「卑怯・ズルい」と思う方もいるでしょうが、そもそも何かの試合をしているわけではありません。
法律に触れるようなことや、著しくモラルを欠いた方法をしているのならまだしも、「合理性を重視する」ことにおける非難は、ただの妬み僻みです。
もちろん、どの有料商品を利用するのかを自分自身でしっかり判断することは必要。
選別をするためにも、3つくらいは無料副業セミナーに参加したうえで、判断される方が良いと思います。
※本記事により行われた判断や行動について、当サイトは一切の責任を負いません。