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プロ野球ドラフト会議、東京六大学有力選手指名漏れの原因はココにあった!?

time 2016/11/02

プロ野球ドラフト会議、東京六大学有力選手指名漏れの原因はココにあった!?

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目次

意外な指名漏れ【プロ野球ドラフト会議2016】

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2016年10月20日、プロ野球のドラフト会議が行われました。

今年もたくさんのアマチュア選手が指名を受け、プロへの道が開かれました。

その一方で、プロを志望しながらも残念ながら指名を受けられなかった選手もたくさんいます。
むしろそちらの方が多いです。

そして、その中には指名は確実と思われていた選手もいました

2016年のドラフト会議では、東京六大学野球連盟でリーグ戦通算100安打を達成した佐藤拓也選手(立大)の指名漏れに驚いた人も多かったでしょう。
東京六大学のリーグ戦で通算100安打を達成したのは佐藤選手が32人目であり、数年に1人現れるかどうかの選手なのです。

そんな稀代な選手なのにまさかの指名漏れ。
これはどうしてなのでしょうか?

もちろん、他の候補生との兼ね合い、順位縛り、各球団のチーム編成など様々な要因が合わさった上での指名漏れでしょう。

しかしながら、圧倒的に実力が評価されていれば、諸事情に関わらずプロ側は指名したくなるものです。

ということは、佐藤選手がそこまでの高評価を得られなかった理由が何かあるハズ。

そこで今回、とある視点を切り口に東京六大学野球連盟所属のプロ志望野手の大学成績を調べてみました

実力的にやや劣る東京大学

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東京六大学野球連盟は、早稲田・慶應義塾・明治・法政・東京・立教の6つの大学野球部が所属するリーグです。
2016年時点で90年以上続く歴史ある連盟で、プロ野球選手も多数輩出しています。

そんな東京六大学野球連盟の所属チームにあって、他の5大学と比べて実力的に後れをとっているのが東京大学
リーグ戦で優勝をしたことはなく、通算の勝率は1割5分にも達していません。
東京大学がリーグ戦で勝利するだけで、ニュースとして比較的大きく取り上げられるほどです。

実力的に劣る東京大学との試合は、他の大学の選手からしてみれば稼ぎ時。
他の大学との試合と比べて、打者はヒットを打てる可能性が高くなりますし、投手は打者を抑えられる可能性が高まります。

そうなると、東京大学戦(以下、東大戦)で大きく数字を伸ばしたことで、優れた通算成績を残すことが起こり得るのです。

先述の通り、東京大学は実力的には後れをとっているチームです。
プロ側に評価されるくらいの実力を示すのであれば、東大戦でしっかりと結果を残したうえで、高い実力の相手との試合でも活躍しておきたいところです。

逆に、東大戦で好成績を残していても、他の大学との試合でそれほど活躍できていなければ、実力に疑問符がついて当然ですよね。

そこで今回、東京六大学野球連盟所属の2016年度のプロ志望野手の通算成績を、東大戦とそれ以外の大学との試合で分けてみました

指名漏れ選手は東大戦で好成績だった!

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2016年度のドラフト会議のために、プロ志望届を提出した東京六大学野球の選手(野手)は以下の6名でした。

名前 大学 ドラフト結果
佐藤拓也 立教 指名なし
田中和基 立教 楽天3位
石井一成 早稲田 日本ハム2位
佐野恵太 明治 DeNA9位
中道勝士 明治 オリックス育5位
金子凌也 法政 指名なし

※育は育成ドラフト

6名のプロ志望野手のうち4名がプロから指名を受けています。

では、上記6名の通算成績及び東大戦、それ以外の大学との試合の成績を見ていきましょう。

佐藤拓也 成績
東大戦 66打数25安打4本18打点8盗塁 率0.379
その他 283打数77安打3本33打点11盗塁 率0.272
通算 349打数102安打7本51打点19盗塁 率0.292
田中和基 成績
東大戦 41打数11安打4本9打点6盗塁 率0.268
その他 144打数39安打5本19打点10盗塁 率0.271
通算 185打数50安打9本28打点16盗塁 率0.270
石井一成 成績
東大戦 39打数10安打1本9打点2盗塁 率0.256
その他 198打数58安打5本24打点8盗塁 率0.293
通算 237打数68安打6本33打点10盗塁 率0.287
佐野恵太 成績
東大戦 27打数10安打0本5打点0盗塁 率0.370
その他 173打数44安打6本28打点0盗塁 率0.254
通算 200打数54安打6本33打点0盗塁 率0.270
中道勝士 成績
東大戦 1打数0安打0本0打点0盗塁 率0.000
その他 11打数4安打5本5打点0盗塁 率0.364
通算 12打数4安打0本5打点0盗塁 率0.333
金子凌也 成績
東大戦 41打数17安打2本11打点0盗塁 率0.415
その他 137打数33安打3本21打点0盗塁 率0.241
通算 178打数50安打5本32打点0盗塁 率0.281

リーグ戦の打撃成績を見る限り、指名漏れをした佐藤選手と金子選手は、東大戦での打撃成績がその他の大学との試合と比べてかなり良いことがわかります。
打率は1割以上違いますね。

プロ指名された石井選手、田中選手、中道選手は東大戦以外の方が打率が良い
※そもそもの出場試合数が少ない中道選手の成績はあまり参考にはなりませんが。

プロ指名された佐野選手は、佐藤選手や金子選手と同様に東大戦の打率が極端に良いです。
ただ、佐野選手の通算6本のホームランはすべて東大戦以外で打っているため、打率こそ低いものの東大戦以外での打撃成績が悪かったとは一概には言えません。
佐野選手の東大戦以外での通算6本塁打は、2016年にプロ志望した選手の中で最多です。

この様な傾向を見ると、東大戦での成績が著しく良いことでそれなりの通算成績を残した選手は、プロに評価されづらい面がありそうです。

金子選手は顕著に東大戦の成績が良く、東大戦以外の成績に目立ったものは見られません。

佐藤選手の場合は、東大戦以外の成績において、打率はプロ指名された田中選手や石井選手とそれほど大差はなく、ホームラン数は2人よりも少ない。
1年生の時からコンスタントに試合に出続けているため、安打や打点など積み上げ系の数字については高い傾向にありますが、東大戦以外の成績には通算成績ほど圧倒的なインパクトは無かったのかもしれませんね。

さて、今回は打撃成績だけを見ましたが、プロの評価は打撃成績だけでは決まるわけではありません。
守備や走塁はもちろん、ポジションや体格、性格、伸びしろなど様々な要素が加わって最終的な評価となります。

しかしながら、プロから評価されるためには、東大戦以外でもしっかりと成績を残す必要はありそうですね。

それにしても、プロから指名されなかった佐藤選手と金子選手は、甲子園で活躍して大谷翔平・藤浪晋太郎らとともにU18の日本代表として世界と戦った選手でした。
※育成指名の中道選手もそのメンバーでした。

彼らは当時から高い実力を持ち、高評価を受けていたでしょう。
高校・大学で一定の活躍を見せてなおプロに辿りつけない選手がいるところに、プロ野球選手になる難しさを感じますね。

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